そしてここでは川は化学物質が隠れたただの流れだという訳について。

川の汚染による疾患と言えば、水俣病が思い浮かぶ。水俣病は、チッソ工場の排水にあったメチル水銀が、海にいる魚や貝などに入って、それを人が食べることによって起こる。
　体の中に入ったメチル水銀は、主に脳や神経を侵し、手足のしびれ、ふるえ、脱力、耳鳴り、見える範囲が狭くなる、耳が聞こえにくい、言葉がはっきりしない、動きがぎこちなくなる、などの症状が起こる。
　汚染された魚を食べた母親の胎内でメチル水銀が体に入って、魚を食べていないのに水俣病になった赤ちゃんもいる。

　１９５６年、公式確認。新日本窒素（現チッソ）水俣工場のアセトアルデヒド酢酸設備内で生成された有機水銀化合物が工場排水に含まれて排出し、魚介類に蓄積。それを食べた住民らが水俣病に。認定患者２２６５人（２００１年９月末）。また、政府解決策による総合対策医療事業対象者１万３５３人。

　新潟＝阿賀野川流域

　１９６５年、公式確認。昭和電工鹿瀬工場のアセトアルデヒド製造工程中に副生された有機水銀化合物が排出し、川魚に蓄積。それを食べた住民らに水俣病の被害。認定患者６９０人（２００１年９月末）。また、政府解決策による総合対策医療事業対象者５８９人。

　世界における水銀汚染は、1960年代から80年代にかけては、水俣と同じアセトアルデヒド工場や苛性ソーダ工場の排水が原因で引き起こされました。最近ではブラジルやアフリカのヴィクトリア湖などにおける金採掘において水銀が大量に放出されている。
　水銀のほかにも、鉱山による鉱毒、コンビナートによる大気や水汚染、工業廃棄物、農薬、そしてそれらの複合汚染…と様々な環境汚染が、今日も世界各地で多発している。特に、発展途上国で深刻な問題となっている。
　アジアではヒ素汚染が大規模におきています。日本でも1930～70年代に宮崎県の土呂久《とろく》で鉱山によるヒ素中毒が起きましたが、最近の砒素汚染は、大量の地下水を汲み上げることによって起こっている。これは森林伐採やダム建設によって水が不足して、深い井戸をたくさん掘った結果である。

　地球温暖化が警告段階にきているという訳について

大気中に滞留する様々な「温室効果ガス」の増加により、大気圏全体が温室のような高温な状態になることを一般に「温室効果」と呼んでいる。地球の温暖化はこの「温室効果」の結果である。大気中には「温室効果ガス」という赤外線放射を吸収する気体があり、これが地球に入射したり地表から放出された赤外線の一部を熱エネルギーとして吸収する。温室効果ガスには、水蒸気、二酸化炭素、オゾン、メタン、亜酸化窒素などがある。植物は動けないので、環境が急速に変わるとその場で絶滅する恐れがあるが、動物は移動できるので植物よりも影響は少ないように思える。しかし、食物連鎖などの連関を通じて、気候変動による植物生態系の変化の影響が動物に及び、特に変化の激しい場合には動物種の絶滅の危険もある。また、都市化などの人間の開発行為の結果、動物も生息地が分断されているので、気候変動が進んだ場合、動物も移動できない可能性が高い。

気候変動枠組条約において、地球温暖化防止のため、各国共通の責務を取り決めた。 (1)温室効果ガスの排出と吸収の目録作り(2)温暖化対策の国別計画の策定と実施(3)エネルギー分野などでの技術の開発・普及(4)森林などの吸収源の保護・増大対策推進(5)適応のための準備及び影響の回復などの対策推進(6)関連する社会・経済・環境政策などにおける温暖化問題への配慮(7)科学・調査研究・観測などの国際協力(8)気候変動対応のための戦略情報の交換(9)教育・訓練などの国際協力(10)条約の実施に関する情報の通報

　この曲の訳はなかなか大変でしたが、とてもおもしろい曲だと思いました。